テグレトール

 テグレトールは、三叉神経に関わる痛みを取るのにも使われるが、そもそもは抗癲癇発作のお薬であったようだ。ドストエフスキーも愛用していたと聞くが、もし愛用していたら今日残っているような名作は書かれずにしまったであろう。阿佐ヶ谷に行くには僕の最寄りの駅からは南阿佐が谷で降りるのがよい。南阿佐ヶ谷駅からは中杉通りを北上していけば阿佐ケ谷駅に着く。駅自体が二階にあり中杉通りは温存されてそのまま通る。横にある建物に「中杉なんたら」という名前のがあって、通りの名を冠するほどの通りなのかこれは、と思った、なにせ発端は単なる南阿佐が谷である、そこにおいてか中杉通りは丁字路になっているのだ。丈高いケヤキの葉がアーチみたいに道路を覆う、十メートルも空の側に近いのに、木もれ日が出来るくらいだ、が、本日は曇りで大した日差しではなく夕方から夜にかけては雨すらパラついていた、何日ぶりだろう、というくらい最近はまともに雨をくらっていない、朝が夜周辺は古本屋が多い。求める本はなかった。阿佐ケ谷駅を中心に線路が南北を、中杉通りが東西を別つのだがその北東に当たる区画は道路がグネグネとしてちゃんと辿れない、グーグルマップスマホでくししても、少し目を離して歩いていたらここはどこだ。危うくそんなにフザけて漫歩きを楽しんでいるのでもないにもかかわらず正反対を歩きだすところではなかったではないか、落ちついて錠剤を飲んで、またハタと見るともう古本屋が目の前にある。これこそがスマホで見つけた古本屋当の古本屋であったにもかかわらずそこは高さが約二メートルで、間口は六メートルはあろうか、奥行きもそれくらいの、要するに規矩であった。あとはいかにコンテンツを敷き詰めるか、だけに腐心するのみでかなり良い店だった。写真も載せておこうか? スマホではその時撮らなかったから、わざわざデジカメから、アップロードします。
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