歌手

 天下のファンク歌手、故ジェームス・ブラウンだの、天下のアイドル歌手、西城秀樹ターンAガンダムの主題歌って、ヒデキが歌ってたの!?)だの、やたらと大御所歌手の集うこのブログへみなさんようこそ。Pさんです。僕は歌はズブですけど、しかもほとんど聞かないですけど、その、歌モノ? みたいのは。
 でもそれだと、あまりに人と音楽で通じないので、意識的に普通の音楽を聞いたりします。それがヒデキだったり、宇多田ヒカルだったり、ジェームス・ブラウンだったり、長渕剛だったり、なんですけど。
 ヒデキは皮肉とか一切なしで良いですね。僕歌手をこうして観察してて一つ思うのは、「歌う前からものすごいタギってる人」が、すごいと思います。
 前に Youtubeジェームス・ブラウンのライブ動画を見てそう思ったはずなんですが、今それが見付かりません。それは、歌の部分を切り取ったとかでなく、ライブの様子がまるまる入っていたのですが、まず「ジェームス・ブラウンを呼び込む人」が、ずーっと呼び込んでいるんですね。
「さあさあお待ちかね、我等のジェームス・ブラウンが、今このステージに上がって参ります、さあみなさんご一緒に、ジェームス・ブラウン! (ジェームス・ブラウン!)」
みたいな、英語わからないですけどこんなようなことを言って、MCが場をあおれるだけあおってるんですね。二分くらい。
 それから満を持して現れるジェームス・ブラウン。マイクの前に立つけど、まだ歌い出さない。伴奏のリフレインに合わせて、キビキビと体を揺らして、ひたすら気分をアゲる、アゲる、アゲる。三分くらい。
 興奮が絶好調の三倍まで膨れ上がってから、ようやく歌い出すのですが、この霊気を高めるとしか言いようのない状態、これがある限り歌は芸術に入っていると思います。
 たいがいのライブ映像は歌の部分にしか価値がないと思ってるから、こういう「余計な」部分は切っちゃうわけですが、これを見ないでなにを見るの? って思います。