あめ(1)

 しゅうう! しゅううだよ!
 しゅうううう!
 どうもみなさん、こんにちは、図らずも、しゅううに降られてしまったPさんです。
 しゅううって、どう書くかな? と思って、いや、本当は、どう読むかな? と思って、辞書で「〜〜雨」を検索してたら、それ読んでるのが面白くなってきたので、いくらか紹介したいと思います。

一味の雨(いちみのあめ)
雨が一様に草木をうるおすように、仏の教えがどのような人々にも行きわたること。

 へえー。そんなことにも言葉用意されてるんですね。「仏の教えって、まさに一味の雨だよねー」みたいに言うわけですね。
 今、別段仏の教えとか万人に行きわたってないから、今でいうと、なんですかね。ドラッカー?

煙雨(えんう)
煙るように降る雨。きりさめ。

 なんかかっこいい言い回しじゃないっすか。煙のような雨、なんて。
 ただ、発音すると言いづらいですね、えんう! って。

送り梅雨(おくりづゆ)
梅雨明けのころの雨。雷を伴うことが多く、集中豪雨になることもある。

 ちょうどたったさっきのがそれですね。急に激しめの雨が降って、雷も鳴ってたし。
 使えるとかっこいいので、ぜひ使ってみましょう。課長、やあー、ひどい雨でしたね。でも、送り梅雨ですから。それは何だね、送り梅雨というのは? え、知らない? ご存じない? タハー、梅雨明ける前に降る、雷を伴う雨のことですよ。なるほど、勉強になったよ。ところで君、どうしてスーツの下半身、なにも着てないのかね。……

怪雨(かいう)
つむじ風で巻き上げられた土砂や魚・虫などが、雨にまじって降ってくるもの。

 ええっ! あれに名前ついてたんだ。カエルとか降ってくるやつ。イギリスあたりで伝説になってる、金貨とかが降ってくるやつ。怪雨ってゆうんだ。
 でも、日本でまずないですよね、トルネード大国アメリカじゃあるまいし。

片時雨(かたしぐれ)
空の一方では時雨が降りながら、一方では晴れていること。《季 冬》

 あれにも名前、付いてるんすね、かたしぐれ。
 使えるとかっこいいので、ぜひ使ってみましょう。課長、やあー、片時雨とはこれまた風流だと思いませんか? なんだねその、片時雨っていうのは。あれ課長知らない? ご存じない? 年上なのに? タハー、空の一方では時雨が降りながら、一方では晴れていることに決まってるじゃないっすかー。なるほど、勉強になったじゃないか。ところで君、どうして手錠をかけられて後ろの巡査とつながれているのかね。……

樹雨(きさめ)
木の葉や枝についた霧が水滴となって落ちること。また、その水滴。

 あれにも! あれにも、樹雨(きさめ)ってゆう名前ついてたんですね。すごいですね、至れり尽くせりって言うか。あのトトロが巨体を宙に浮かして、ドーンってやってザーッて降るあれですよ。
 あれ違うか。「霧が水滴となって」ですからね。もともと雨で、それが降るやつじゃないんですね。霧が濃い中、山道を歩いてて、ふと空から降ってきて、あれ、雨になったかな、と思ったら、樹雨だったっていう感じ? タハー、絶妙且つ繊細な旧き良き日本人の言語感覚に心からのリスペクト! 敬礼!
 ところで、この「また、その水滴」ってつけるあたり、なんかカタいですよね。辞書のやつ、そういう融通きかないとこあるから。だからあと一歩のところで他のやつに抜かされて、中途半端な地位しか望めないっていうか、あいつ。
 ……まあ、だからこそ、俺たちが甘い汁吸える、っつうかね。なあ。
 ああ。
(下卑た笑い

驟雨(しゅうう)
急にどっと降りだして、しばらくするとやんでしまう雨。にわか雨。夕立。《季 夏》「地下鉄道―に濡れし人乗り来る/誓子」

 題名のやつ、来ました。しゅうう。驟雨。この旁がなんかいいですよね。上に取るで、下に「衆」の下のやつ。
 ところで偶然なんですが、このページ、っていうかヤフー辞書を携帯で引いてたんですが、上に広告があって、それがスラムダンクのウェブ漫画だったんですよね。
 したら、なんか、「シューッ!」にしか見えなくなりますよね。


 もう四千文字いったの!? とりあえず、中止!
(つづく)