星新一

 みなさん、こんにちは。ピー氏です。
 えー、ツイッターのトレンド見てたら「星新一」あったんでびっくりしたんですが、今日が星新一の誕生日、らしく、グーグルのトップ画像があの、知る人ぞ知る「ホシヅル」(絵の下手な星新一が描ける唯一のイラスト、あれが鶴だという)になっているというので、少年期青年期の大部分を星新一に費やしたピー氏としては、懐かしさと隔世の感とショートショートの感を禁じ得ないものでありました。
 思い起こせばワタクシ、はじめて買った本というものが、星新一の「ようこそ地球さん」でした。当時はあのショートショートですら「長い!」もので、他のが短いもんですから20ページもあるともう「長々しい!」と感じられたものだったのですけれども、それでも、なけなしの小遣いではこれ一冊しか買えず、本屋に行っては星新一の文庫の、あの背表紙の緑色がズラーッとと並んでるのを眺めては、「……あるな」と何を確認してんだか、子供なりの変な執着でもって、その好意を表現していました。
 そのあとはライトノベル、「キノの旅」とか「リバーズエンド」とか、そんなんに移行していきましたがね。星氏に対するリスペクトの情は欠かしたことがありませんでした。
 なもんなので、せっかく、なんか話題になってるし、でも別に僕は、今になっての乗っかりじゃなくて、古くから、けっこう星新一に関しては、割といろいろ読んでて、っていうか調べてて、星製薬の社長の息子だとか、そういうショートショート読んでるだけじゃわかんないこととか知ってて、でもそれも、少し前話題になった最上葉月の伝記で読んだとかでもなくて、いわばそれが常識であるかのように、息吸ってたんですけど、それもあって星新一のショートショートは話というより肌合いであって、星新一動物で何が好きって「モグラ」だっていう、これ面白いでしょ、たしかにぽいなっていう、これはなかなかマニアックで、小松左京筒井康隆と星の対談シリーズってのがあって、それ読まないとわかんないんですけど、だからって別に、いやちがくて別に、それ知らないからといって「ニワカだ」とか「分かってない」とか言いたいわけじゃなく、むしろ星新一はモグラが好きな事実? 真実とかどうでもいいし、それでなんか、創作の真理が見えてくるとかそんなわけなければただ単に味付け? 星理解の味付けでしかないけどその味付けを僕が重要視することに端を発して、簡潔を良しとする星新一のスタイル、からはごらんの通り18の頃から袂を分かってしまって、それは残念ながら、今に至るまで維持、とはならないんですけど、人生の層? みたいなものがあって今成層圏にいるとしたらバンアレン帯とかわかんないけどに下ってみて何かを探る、というのは明らかに出来て、星新一を偲んで、じゃないけど、僕の星新一への熱情を偲んで、といった方が正確に聞こえるけどわけわかんないけど、なことは出来るわけですね、今でも。