死ぬほどの死ぬほどでもない日々略して死ぬ日々 あるいはアイディアの安売り

 もはや大衆のものになってしまった感が否めないとはいえ未だに阿部共実をリスペクトであり阿部共実の呪縛から逃れられないPさん。ジョン・ケージのこんな発言に感動をおぼえた。

ケージ=私たちには、もはや自分自身のアイディアというのはありませんから、誰も盗用など出来ないのですよ。もし誰かが《アトラス・ポレアリスと一〇の雷鳴》をやってみたいと思うならば、私が実行する必要はないでしょう。ですから、できるだけアイディアを公表するのです。

 アイディアはもはや own できるものではない。そう確信を持っている。それが(そういう概念とその作品自体の両方)流通する。そこに生まれるのははらいそである。