どんなに肯定してもぜんぜん無視される雨

 ゲラー、ユリ
 宝飾店、の上の階が文具、そして本のフロアだ。
 文具とは、実は、伊東屋レベルの、というか、伊東屋それ自体だったのだ。
 伊東屋の、手間の方にはノート類(これも充実していて、縦書き用のルーズリーフなどあったりもするのだが)が積まれているが、その左側、クリスタルの地球儀型のペーパーウェイトだの、使えそうなクリップだのの置いてあるのの横に、透明なショーケースと、その中には、ズラッと万年筆が並んでいるのだ。